エゾシカは時代の寵児?


このところ、猫も杓子もエゾシカ、エゾシカ!

斬新なエゾシカニュースが引きも切らず、テレビに新聞にと登場する。厄介者からスターの座へときらめく星を掻き分けて出世街道まっしぐら。やがて北海道経済の救世主として君臨する日も遠いことではなさそうだ。

まずは札幌の専門学校の学生さんたちがエゾシカ皮で作った衣装でファッションショー。エゾシカ皮は柔らく、軽くて丈夫、通気性、吸湿性も高く形崩れしにくいという特徴をもつ。日本では古くから武具、衣料などに使われてきた。まさに良いことずくめの高級品だ。

また、白糠町では、エゾシカの健康飲料が作られていてナント中国に輸出されているというから驚きだ。ご当地では、エゾシカドリンクが大人気。高価にもかかわらず売れ行きは上々。右肩上がりの順調そのものという。それもその筈、中国では、昔からシカは「漢方」として珍重されている。高価でも、その効能を考えれば当然のこと。生肉のままでは輸出できないという国際間の壁を北海道のローカル企業が「加工品」で乗り越えた。人も経済もグローバル化が進む中、ローカルが価値を持つ時代。ダメよ、ダメダメから「できる筈」と価値観を変えたいもの。エゾシカは北海道の誇る宝・・・とここまで書き終えたところで、新千歳空港にエゾシカが7頭侵入し、飛行機の離発着に支障をきたしたと報道あり。資源はこんなに溢れています。これをどう生かすかは私たちの知恵次第。一緒に考えていきましょう。いやー!ワクワクしますね。 (写真は、タイのKitti Treerattanapongさん提供)