夏の一日。シロツメクサの秘密を知る!


夏の一日。札幌消費者協会の地区活動に参加した。今回は、北大植物園観察会。説明してくださるのは札幌市環境保全アドバイザー。専門家がいるといないでは大違い!見上げるばかりの大木から足下の小さな草花まで、楽しいレクチャーのお蔭で大いに興味をそそられた。印象に残ったのはシロツメクサ。昔、首飾りや冠を作って遊んだこの花は江戸時代後期に日本にやってきたらしい。それもオランダからガラス製品が輸入される際、ガラスが割れないようにと箱の隙間に詰められて長崎へやってきたという。だから「詰め草」。また、花色が白いのでシロツメクサ。ナントまあ単純明快!そのものズバリの呼び名であることか。


彼らはひっそりと路傍に咲く。次から次に踏まれ手折られ傷つけられていく。言ってみれば逆境の中で生きているのだ。しかし、この悪条件こそがこの子たちの生きていく戦略。分布を広げるチャンスだそうだ。人は「雑草は強い」という。「踏まれても踏まれても立ち上がる」という。しかし、専門家は否定する。雑草だとて踏まれれば一度や二度は立ち上げるがそれ以上はムリ。立ち上がることはできなくなる。


しかし、そこからが本領発揮。植物にとって大切なことは、花を咲かせて種子を残すことだ。踏まれたら靴の裏にタネをくっつければいいだけのこと。タネたちは靴の裏にくっついてアチコチで分布を広げていく。無理して立ち上がる必要など微塵もないのだ。自然に逆らわず、あるがままの姿で逆境をプラスに変えて生きていく。「雑草魂」とでもいうべきか。人間もこんな生き方ができればと思う。