北海道下川町長 谷 一之氏


2017年10月29日のエゾシカフェスタで、パネリストを努めてくださった下川町の谷町長が又もや、快挙です。12月26日。国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けて優れた取り組みを表彰する「ジャパンSDGsアワード」の第一回表彰式で、下川町が最高賞の総理大臣賞に輝いたのです。人口3000の小さな町で、困難をものともせずに次々とアイデアを繰り出しながら前進する谷町長には、私たちは以前から注目してきましたが、今回は森林資源を生かした「まちづくり」を進め、過疎化に歯止めをかけたことが評価されました。 


首相官邸にて


安倍首相、ピコ太郎さんと一緒の写真
安倍首相、ピコ太郎さんと

SDGsは、「誰一人取り残さない」

持続可能な世界の実現を目指し、貧困や飢餓の根絶、環境保全など17項目からなる30年までの国際目標。一昨年9月の国連サミットで採択されたものですが、国内では途についたばかりの政策。北海道では、この11月に、札幌大学の荒川理事長(前副知事)と谷町長を中心にSDGsに係る研究会が立ち上がっています。



SDGsの理念は、今後、全国に広がり、研究に取り組む様々な団体や企業が増えれば、間違いなく世界は理想の姿に近づいていくに違いありません。それにしても北海道の小さな町が旗手となって、世界を変えていくなんてロマンがありますね。


後日談もありますよ。

表彰終了後の飛行機で、旭川空港経由で帰町する予定でしたが、私が搭乗する便が欠航し、新千歳に振替。

結局、深夜に旭川駅に到着したため、旭川市内で一泊することになってしまいました。 

受賞という朗報でしたが、落とし穴がありましたね!(下川町 谷 一之)    


さて、谷一之氏は、「北方ジャーナル」2017年7月号の「人物株価」で、今月の注目株として取り上げられています。その理由は以下。

土地の9割を森林が占める地元の特性を活かして進める木質バイオマス事業の旗振り役。下川町では、平成16年度から、森林バイオマスによる再生可能エネルギーを創出し、これまで、町内の公共施設10箇所11基、30の施設に木質ボイラーを導入して、公共施設全体の64%まで熱供給をするようになってきた。所謂、「森林バイオマスで地方創生」が持論。“下川産”の熱で集落再生の道筋が見えてきた。(北方ジャーナル誌より)

 その町長に組織運営の秘訣をお聴きしたところ、思わずメモしたくなるような示唆に富む言葉が返ってきましたよ。書いておきましょう。イベントが大切なようです。


心すべきは「3つのB(美)」①学び ②遊び ③喜び。

そして4つの直線面。具体的には 

①広域のコンセプト ②グランドデザイン作り ③ヒューマンネットワーク ④ビジネスチャンス」。

 更に、3つのTがコンセプト。

①楽しい ②ためになる ③得をした(参加したことで)  

そして…イベント実行にあたり、最も重視すべきは、ポリシー、スタンスを作ること。 

①民間、行政の関係者を「その気にさせる」。その為には「あきらめない」「しつこく」がポイント。

ナント説得力溢れる言葉でしょう。魅力ある言葉の数々は人の生き方も世の中をも変えていきます。

「外からの刺激と交流・連携は、人の気持ちを高めていくものですね!」これが町長から受け取った言葉です。