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クリスマスちょこっと市に出店


12月7日。札幌駅前通地下歩行空間で行われた「クリスマスちょこっと市」に出店しました。この日、地上では北風と雪が舞い狂う寒い日でした。お疲れ様…。


ちょこっと市ら




北海道シカ革文化の拡散に一役


11/1から11/4まで、札幌東急デパート8Fの東急ハンズで開催された「ビーズ&革マルシェ」に、当倶楽部会員の本村さんと渡辺さんが出店しました。テーマは「革小物やマクラメブレスレットを作ろう」です。お二人はプロ工芸家。北海道シカ革文化の拡散に大きな役割を担っています。






エゾシカと車との衝突事故。2017年は2430件(北海道新聞朝刊2018.10.24より)


報道によると昨年(2017年)は道内でのエゾシカと車との衝突事故が2430件発生、調査を始めた2005年以降で最も多かったという。ちなみに2016年の事故件数は1,936件。これまでの対策が功を奏し、シカが減ったとはいうものの事故件数は前年より実に494件(前年比25%)も増加していることに驚く。

 事故多発の要因として考えられるのは、エゾシカが好んで食べるドングリ(ミズナラの実)の不作。ドングリの実りは土中の養分と気象条件に左右されるが、昨年は土中の養分が少なかったことに加え、受粉後の花が成長する6月の長雨が重なったことが不作に繋がったようである。2011年にも事故件数は2306件と多年に比べ突出していたが、この年もドングリは不作だった。 


事故の発生件数は、月別にみると、10.11月に集中。この2か月間だけで半数近くの1,109件を占める。エゾシカは春夏に雌雄で別々に過ごすが、繁殖期の秋はオスがメスを求めて活発に移動する時期。越冬に備えて脂肪分が豊富なドングリを食べるが、不作だと人里などにも餌を求めて行動範囲を広げてくる。今年も天候不順などでドングリは不作だというから、車を運転する人は注意が必要だ。 


事故は暗くてシカの姿に気付きにくい午後4時から8時に多発しているのも特徴。エゾシカは、最大で体調1.9メートル、体重150キロに達する国内最大の草食動物。エゾシカの成獣に衝突すると車のドライバーや同乗者が負傷する場合がある。衝突を避けようと急ハンドルを切ることで、更に大きな事故に発展する可能性も。衝突により車両が大きな損傷を被る事例も多いという。17年度の車の修理費は平均52万円。万が一に備えて車両保険などの経済的準備なども検討しておきたい。但し、単独事故を補償するタイプの車両保険でないと補償されないことに注意が必要だ。(日本損害保険協会北海道支部HP)


事故を避けるためには、エゾシカの習性も理解しておきたい。日本損害保険協会北海道支部が作成した衝突事故防止の啓発チラシによれば、ポイントは以下の通り。

①エゾシカは急に飛び出す。日没前後は周囲が暗くエゾシカに気付きにくい。

②群れで移動する。1頭見かけたら2頭目がいるかも。

③道路では滑りやすい。アスファルトでは滑りやすい。焦って転ぶことも。

④道路上で動きが止まる。車のライトや走行音に反応すると立ち止まる! 

⑤夜間にライトが当たると目が光る。暗い時に光るモノがあれば、エゾシカが近くにいるのかも。 

 

関連記事:エゾシカ衝突事故


「ぶらり市」に出展。エゾシカクイズが人気!


2018年10月13日。今年も又、札幌市西区の「山の手会館」で「ぶらり市」が開催されました。昨年同様、当倶楽部も出展。エゾシカの革や角製品を中心に展示・販売しました。今年は主催者の小南印刷様の提案で子供向けクイズもあり、私たちはエゾシカ知識を深めてもらおうとエゾシカの生態に係る問題作りに取り組みました。作成者は元小学校教員ですから手慣れたもの。楽しい問題に子供たちは目を輝かせながら取り組んでいましたよ。




美味しかったァ!薬膳水餃子


6月24日は、「薬膳料理を食べよう〜ぶっつけ本番!!鹿肉の水餃子」に参加しました。 


エゾシカ肉をミンチにしてもらった写真
エゾシカ肉をミンチにしてもらった

事前準備の役割では、私は「エゾシカ肉のミンチ」の調達係です。札幌のお店で購入すると高額だというので、ネットで調べたところ、鷹栖町に鹿の解体工場を持つ、鹿肉専門店があると判明! 

早速、」下見にいき、素晴らしい品揃えに驚きました。鹿肉のハンバーグなどのメニューで、レストランも併設されています。犬用の鹿肉や鹿肉のおやつも販売しており、ドッグカフェも完備です。 

2回目の訪問で、ミンチの予約をし、前日の3回目でお肉を購入。その度に、店頭販売されているソフトクリームを買ってしまい…ああ、3つも食べてしまった…カモシカのような体型からますます遠ざかってしまう私…。鹿バラ肉 1kg1,728円を2kg購入。ミンチ加工代をくわえ、計4082円。


いざ、本番!!

講義中の堀田先生の写真
講義中の堀田先生

北海道医療大学 薬学部准教授 堀田 清 先生の講演からスタートです。 

餃子にいれるために先生がお持ちくださったトウキについて学びました。トウキは、当帰(とうき)芍薬散(しゃくやくさん)という名前で、古くからその効き目が知られている漢方薬です。トウキは、険しい崖のような場所にしか生育しておらず、崩落防止のための工事によって、どんどん生育場所が減っているそうです。「自然を破壊して人間の命だけを守る公共事業はそろそろ考え直しませんか?」という先生の問いかけが心に響きます。「人間の命も守りつつ、自然を壊さない方法を考える。北海道は自然を大切にしてこそ、ほかの地域との差別化を図れるのでは?

薬草が自生できる環境を守り、自然からいただく貴重な資源を送り出すことは、北海道ならではの産業になるのではないか」など、先生のお話をききながら、素人の私なりに、いろいろ考えることができました。また、博学な先生がお話しされた、漢方薬で有名なトウキの「当帰」という名前の由来や効用に大笑いしました。浮気をした夫が当帰を食べてふくよかになった妻のもとに帰ってきたという話。だから、当に(まさに)帰るなのです。(トウキは婦人薬の「実母散」に入っています)


堀田先生撮影 先生からの差し入れトウキ
堀田先生撮影 先生からの差し入れトウキ
トカチトウキ(セリ科)
トカチトウキ(セリ科)


一方、エゾシカのこと

堀田先生資料写真
堀田先生資料より

先生は、増えすぎたエゾシカが飢えていることに危惧をいだいておいでです。「狼が絶滅したこと、森林伐採によって生育場所が増えたこと、地球温暖化で子鹿の死亡率が減ったことなどが、エゾシカ増加の要因だと考えられますが、いずれにせよ、原因は人間にある。飢えたエゾシカの増加を防ぐ手立てはただ1つ、「食べること!(笑い)」の先生のお話は明快で説得力があります。薬学を専門とする先生は薬草に造詣が深く、薬草の生育地を調査したり、タネを取り種の保存を試みたりなさっています。しかし、実は鹿も優秀な薬草学者です。その証拠に、適正数を越した鹿の群生地には、薬草はことごとく食べ尽くされ、後には、毒性のある植物しか残されていないそうです。薬草が自生する環境を公共工事で破壊しないこと、増えすぎた鹿を減少させることが、貴重な薬草の生育を守る手段だと改めて感じました。


いよいよ調理

キャベツ、青ネギ、生姜、ニンニク、トウキをみじん切りにして、鹿肉ミンチと混ぜ練って、餃子のタネの出来上がりです。

それを餃子の皮で包みます。レシピなしにもかかわらず、そこはソレ、主婦歴の長い方も、調理に不慣れな男性もそれぞれに頑張って、あっという間にギョーザが完成しました。

それを茹でている間に、栄養を考えて、特別栽培米に、とうもろこしや枝豆、さつまいもを加えたご飯が炊きあがります。残ったタネを丸めて作った肉団子に、もやしをたっぷり入れたスープも完成しました。 

エゾシカ倶楽部の仲間が、自宅でこしらえてきた特性餃子のたれにつけていただきました。

私個人としては、普段作る、豚肉のギョーザよりもクセがなく食感が軽く感じました。美味しかったことはまちがいありません!




堀田先生の著書「植物エネルギー」
堀田先生の著書「植物エネルギー」

調理実習にまでノリノリで参加下さった堀田先生は、早くも来年の開催を提案してくださり、

参加者一同から拍手がわきました。

エゾシカを考える…

薬草に繋がる…

公共工事に繋がる…

地球環境すべてに繋がる…

大きな問題にまで想いを馳せながら、自然の恵みが詰まった餃子をお腹いっぱいいただきました。たった一食のお食事を、これほど深く考えながら、作り、いただいたのは生まれて初めての経験でした。

来年も開催できましたら、ぜひ、みなさん、ご参加下さい。   (森 裕子:記)

 


管理栄養士吉田陽子さんと共にシカ肉料理メニュー研究


吉田陽子氏の写真
吉田陽子氏

6月20日。札幌消費者協会「ポトフの会」代表の吉田陽子さんを講師に迎えて、シカ料理研究会を行いました。この日のメニューは・・・

フライパンで作るパエリア」「シカ肉と野菜のピリ辛炒め」「簡単手作りピザ

米粉と豆腐の白玉フルーツ」の4品。

サラミソーセージ、ベーコンも捨てたものではありませんよ。それどころか、美味しさ抜群でしたわ!







(一社)エゾシカ協会20年の歩みと未来に向けた提言


(一社)エゾシカ協会20周年記念シンポジウムに参加した。テーマは「エゾシカ管理の未来に向けた提言」。

同協会は、エゾシカの未来を見つめ、北海道のエゾシカ対策を牽引してきた重要な存在である。同協会が歩んだ20年の歴史をリスペクトしつつ、世間に広めていくことは、後に続く者たちの使命かもしれない。そんな思いから、協会の沿革、果たしてきた役割、今後の果たすべき課題など、当日、学んだ概略をまとめておきたい。 


エゾシカ協会20周年記念誌
エゾシカ協会20周年記念誌

協会設立は1999年。キーワードはイギリス。英国スコットランドのNGO「アカシカ協会」が当協会設立の原点となった。アカシア協会は、国のシカ法に基づき、シカ類の保護管理、生息調査、農作物保護、捕獲頭数の決定、シカ肉業者のライセンス交付用資料作成など、保護管理から活用まで、ほとんど全てを担当していた。(井田事務局長「エゾシカ協会の20年」より引用)。北海道に同じような団体をと創設したのが現在のエゾシカ協会である。同協会は設立当初から「エゾシカ肉の有効活用を推進するには衛生管理体制を確立しなければならない」という課題を掲げてきた。2006年10月に「エゾシカ衛生処理マニュアル」が完成、全国初のマニュアルとして北海道から発行された。しかし、マニュアルは自主基準に過ぎず、公的な審査体制は未整備だったため、2007年からはエゾシカ協会が第三者認証機関の役割を担う。2017年には、これまでの認証条件に加えて北海道HACCPを義務付けるなど、道による新しい「エゾシカ肉処理施設認証制度」がスタート。エゾシカ協会認証は10年間の使命を果たして終了した。


しかし、エゾシカ問題は未だ道半ばという。今後、エゾシカ協会が新たなミッションとするのは、イギリスをモデルとしたシカの管理・捕獲者の育成である。2015年に創設した「シカ捕獲認証制度(DCC)」の普及に取り組む。DCCとは「Deer Culling

Certificate」の略で、個体数管理のための安全かつ効果的なシカ捕獲をコーディネ 続的に資源として管理するための捕獲を前提とし、①効果的かつ安全で人道的な捕獲②肉の持続的資源利用のための食肉衛生、③地域主体管理の体制作りのための普及啓発の3つを教育理念としている。(松浦友紀子氏) 


DCCの狙いは、捕獲事業を担うプロの育成。育成講座の受講者はエゾシカの生態や狩猟関係法令、捕獲方法、個体数調査の手法、解体技術などを学んだ後、試験に合格することでプロ捕獲者として認証が得られる仕組みだ。趣味で狩猟を始め、専門的な技術や知識を学ぶ機会に恵まれなかったハンターにとっては朗報に違いない。

資格取得者が増えれば、ハンターの減少と高齢化が深刻な中、シカの生息が広がる地域での頼もしい活躍が期待され、森林保全にとっては勿論のこと、消費者には安全安心なエゾシカ肉が提供されるという点で喜ばしいことである。20周年の節目を機に、新たな未来に踏み出したエゾシカ協会の活動にエールを送りつつ、注目していきたいと考えている。 


問題児はエゾシカだけではない!クマが泳いで利尻島に上陸


日本海を20キロ泳ぐイラスト
日本海を20キロ

北海道の問題児はエゾシカだけではない。今度はクマだ。北海道本島から約20キロ離れた利尻島まで泳いで上陸。明治45年以来、106年ぶりの出来事だ。TVニュースからは、マラソン大会を目前に困惑した住民の様子が伺える。島には、クマを撃てるハンターがいないというのだ。クマを撃つことはシカを撃つことよりも難しいと聞いている。更に、本日(6/3)の新聞は、津別町、夕張市、浦河町、標津町、幌延町などの道路や山林でクマが目撃されたことを報じている。クマは本来、人を恐れる動物。畑の作物を狙う場合も人目を避けて夜間が多かった。ところが、近年は、「新世代ベア」などと呼ばれ、人を恐れないクマが増えている。


昨年11月。苫小牧市での旭山動物園長 坂東元氏の講演が頭をよぎる。

「明日の命の保証がない野生動物が危険な場所に自ら近づくことはない。しかし、最近ではこれが無くなった。人間が導いたのだ。人間と野生動物との関係は陣取り合戦でもある。相手の態度に応じ、動物たちは距離を縮めてくる。シカが増えれば熊の出没も増える。熊の食べる草をシカが食べてしまうからだ。熊はシカの子を食べている。食べるものさえあれば熊は冬眠しない。シカは通年でいるので、将来は大きな問題となるかも知れない。取り返しのつかない事態が忍び寄っていることに気付かなければならない…と。


「最近では、市街地にクマが頻繁に出てくる。カラスやスズメも侮れない」と語るのは、酪農学園大学の伊吾田宏正准教授。(当倶楽部主催の第2回エゾシカフェスタ)カラスが乳牛の乳房の太く浮き出た血管をつついて血を吸うこともある。出血多量で牛は死んでしまう。既に2頭のホルスタインが死んだ。また、スズメは牛舎に入りねぐらとすることもある。糞に含まれるサルモネラ菌は牛たちを危険にさらす恐れがある。


アスリートエゾシカイラスト
アスリートエゾシカ

生態系の一員として、私たちも安閑としてはいられない。農被害ばかりか人身事故が危惧される。高齢かつ人口減少社会において、野生動物と人間はどう共生すべきなのか。動物たちの進入に押されて営農意欲を失った離農者が増加すれば、自給率221%(平成27年度概算値)を誇る北海道農業は衰退。国全体の食糧確保に大きな影響が出る。一方、動物たちは栄養豊かな耕作放棄地と雨露をしのげる空き家を手に入れることができ、豊富な餌は彼らの繁殖を手助けする。彼らとの陣取り合戦では、人間は間違いなく敗退するだろう。


交通網が次第に閉ざされ、若者が減っていく中で、野生の彼らに勝利する方途はあるのだろうか。この問いに、伊吾田准教授は、北海道に減少している狩猟者を増やすことが急務だと声を大にする。ご自身が主導する国内初の酪農学園大学狩猟管理学研究室には、ハンターを目指す若い学生たちが全国から集まってくる。未来の生態系の守り人だ。年間30名が狩猟免許を取得。しかし、銃の所持許可は警察の管轄であり、規制が多い。そのため、狩猟免許より銃を手にすることの方が困難だという。

「若者たちは野性動物対策に関する職につきたいと願っているが、いま現在、彼らを迎え入れる職場は殆どない。思うだに残念である。こうした技術や知識を身につけた若者たちを野生動物保護管理の現場で活用するシステムを整備できないものだろうか。彼らなくして、野生動物との共生の未来はないといっても過言ではないだろう。」

実現される日を私たちも願ってやまない。「野生動物との共生」を趣味の狩猟に頼っているだけでは限界があるのだ。


◆コメント(苫小牧市のハンターMさんより)

こんばんわ!エゾシカクラブHP見ました。内容が一部違うような感じがします 利尻には私が尊敬する中の1人、プロハンターがいます。利尻でただ1人、鹿、熊を取るハンターです。私と一緒に毎年苫小牧で鹿を獲ってます。おじいちゃんですが馬力が違います。電話して聞いたところ、撃って駆除は難しいそうです。山が笹で覆われているので追うのが困難です。罠を仕掛けるしかないと言ってましたよ。


永田氏講演(4/29)に反響が!北緯43度は温暖化でどうなる?


4/29 永田吉則氏の講演に反響がありました。東京の清水俊宏さんからです。


北海道へ観光者が多い中国人の目線を借りて、 北海道の見えてない価値を見出そうとする姿勢はとてもいいと思います。

鹿肉を食べる文化を構築するべき話は同感です。食べる文化というか習慣が無ければ、 いつまで経っても消費しない事になりますので。また、人の胃袋の大きさは変わらないので、人数が変わらないとするなら、やはり観光客や海外に販売し、食べる人の数を増やすか…ですね。 


異常気象のイラスト
  異常気象

北緯43度の部分は、今、地球規模で異常気象がある為、その恩恵に胡坐をかくことはできない状態になってきていると思います。

温暖化は、 最初に訴えた科学者が間違っていたという発表をしたらしいのですが、マスコミや政治家は一切取り上げないという話を聞きました。その方の言う理由は、排出権取引というビジネスを始め、 あらゆる所で温暖化ビジネスを始めてしまって、 今更撤回しようものならビジネスモデルが破綻してしまうため、影響が大きいためできないと聞いたことがあります。 


本当のところを調べていないので何とも言えませんが、 地球規模で異常気象が起きているのはニュース等からなんとなく

感じられることではないかと思います。でも、北緯43度にこのような意味があるとは知りませんでした。勉強になります。

                                                  清水俊宏(東京) 


国産ジビエの消費を後押し!国が認証制度。


国産ジビエの認証マーク
国産ジビエの認証マーク

農水省がジビエ普及にいよいよ本腰を入れてきた。農水省の広報誌「aff」1月号では、ジビエの特集を組むなど、ジビエPRに全力投球!そして、早ければ7月にも野生鳥獣肉に国が安全のお墨付きを与える「国産ジビエ認証制度」スタートさせる見通しだ。北海道には「エゾシカ肉処理施設認証制度」が既にあるが、今回は全国版。シカやイノシシを解体処理する際、衛生管理などの基準を満たしたジビエとその加工品に対して認定マークを付け、肉の安全性を保障するのが目的。農水省が公認した認証機関が「野生鳥獣肉衛生管理指針(厚労省)」の基準に適合するかを書類と現地審査で食肉処理施設を認証する。認証施設で処理されたジビエやそれを使った加工食品には認証マークが付く。「野生鳥獣肉衛生管理指針」については、当HP「ジビエブーム到来か。国が衛生管理に関する指針」を参照して欲しい。 


 急がなければならないのだ。被害防止を目的としたシカやイノシシの捕獲数は増加しているものの、その多くは土に埋めたり、焼却されたりで、ジビエとしての利用は1割程度と少ないのだから。活用されることなく命を奪われる野生の動物にとっても不幸だし、鳥獣被害に苦しむ農山村に住む営農者の意欲も削ぐ。耕作放棄・離農の増加を防ぐには、農山村の所得向上を期待できる施策が必要なのである。


 いま、世界が目指すものは持続可能な循環型社会だ。廃棄して終わりではない社会の仕組みを整えなければならない。野生の命に関しても同様だ。それには、一段の環境整備が望まれる。何よりも消費者や飲食店が野生肉に対して抱えている衛生面への不安を払拭しなければならない。その点でマークの付いた「認証ジビエ」商品は、消費者に安心感をもたらし、事業者は胸を張って販売できるというメリットがある。初の全国統一認証制度の導入は、ジビエ需要の拡大を後押しし、ひいては農山村の振興にも結び付くのではないだろうか。


北緯43度は「発酵ライン」永田吉則氏講演から②


永田吉則氏には、2015年にも講演頂いている。その際に、エゾシカは厄介者なのか?資源なのか?グローバルに考えてみなければならない。「そのままで貴重な資源」であれば道内はもとより道外・海外へ。「一ひねりすれば貴重な資源」なのであれば、「飼育」や「新商品開発」が大切。知人が経営するニュージーランドのシカ牧場では、EU・中国へ輸出していると語られた。

シカ肉の栄養価の高さに触れながら、単に「エゾシカ食べよう」と消費量の増加を呼びかけるだけではなく、「食育」の一分野としての昇華が必要。学校給食として、一般家庭におけるテーブルミートとして、親から子へとシカ肉を食べる習慣を代々受け継いでいく。それこそが「地域文化」だと話された。この言葉に私たちの活動の方向性の全てが凝縮されているように思う。


グローバルな視点で北海道の魅力を語る永田社長
グローバルな視点で北海道の魅力を語る永田社長

北海道は「アジアの宝」

前回、今回のセミナーを通して、筆者が伝えたいことは、氏の北海道に対するグローバルな視点からの愛着と経済発展を見据えての貴重な提言である。人は遠くのモノはよく見えるが自分の目に一番近い所にある睫毛は見えない。私たちは、北海道に住みながら、その素晴らしさに気付いていないのではないか。

 

 氏は知人である中国人の目を通して北海道の魅力に気付く。北海道は「アジアの宝」なのだと。最たるものは「食」の魅力。オホーツク海、太平洋、日本海という3つの大きな海に囲まれている地域は世界の何処にもない。

黒潮、親潮が混ざり合う北海道だからこそ、いつでも良質でいろいろな海産物を味わえる。当然ながら農畜産物も豊富である。北海道に大きな価値を見出している中国を始めとしたアジアの人々は現在、世界の約4割の富を有している。お金持ちは熱いところに住んでいるのだ。我々が冷たい、寒いと感じる雪も、一年中30度を超える日照りの中で暮らしている人々にとっては「COOL!」にすぎず、雪と温泉は魅力このうえないのだ。「食」のブランド化を考えるうえでインバウンドは見過ごせない。道民は、これらのことに気付かなければならない。


CraftMAP -日本・世界の白地図-
CraftMAP -日本・世界の白地図-

北緯43度の肥沃な大地

札幌市は北緯43度の位置にある。北緯43度を西方向に辿ると中央アジア、地中海、イタリア北部、スペイン北部を通過。暖かな地域を通る。アメリカに入るとボストンなど東海岸、五大湖付近の寒冷地を横切る。此処は世界の穀倉地帯だ。

北緯43度は「発酵ライン」と呼ばれ、ブルガリアヨーグルト、

カスピ海ヨーグルト等、ヨーグルトやワイン、チーズが美味しい。また、ミュンヘン・札幌、・ミルウォーキーとのキャッチフレーズを使ったCMがあったように北緯43度のビールは美味しいのだ。ミルウォーキーは、アメリカとカナダの国境地帯。ここはアメリカ大穀倉地帯のど真ん中。北緯43度で発酵させるワイン、チーズ、納豆は、品質が良い。アジア観光地で43度ラインに位置するのは、北海道だけである。


横を見よう ~ブランド確立には連携必要 ~

 

北海道の人は、連携するという感覚が乏しいように思う。地域ブランド確立という大きな目的のためには生産者、加工業者、流通業者など業者間の連携が必要だ。小鳥のように農水省、国交省などの親鳥から餌が来るのを待っているだけではダメ。餌を持ってくる親鳥は、もういない。同じ巣の中にいるもの同志、上ばかり見ていないで横を見るべきだ。 

現実を重視し、夢と希望を持ちながら、連携して立ち向かう覚悟と実行力があれば、エゾシカも納豆もこの北の大地も、必ずや大きな花を咲かせることができる筈だと結ばれた。 (武田)


私とエゾシカと納豆と北海道 永田吉則氏講演から①


例年より早く桜前線が到着するとの予報の中、桜より一足早く、はまなすが咲きました!!

4月27日、はまなす食品の永田吉則社長を講師にお招きしての講座を開催しました。「おみやげあります」に胸ふくらませて集まった受講者でほぼ満席です。


私とエゾシカと納豆と北海道 永田社長講座風景
永田氏の講座風景

標題は「私とエゾシカと納豆と北海道

まず「私」。187cm、長身で細身の永田社長が飄々とした語り口で、ノーベル賞を目指した学生時代、様々な部署を経験した道庁時代をお話しくださると、私達はすぐに、永田社長の軽妙な語り口に魅了されていきました。

そして「エゾシカ」のこと。 

はまなす食品は、皆さま、ご存知の通り、納豆で有名な会社ですが、実は、永田社長は納豆よりシカ肉のほうに縁した方が早く、道庁時代にエゾシカ加工食品開発事業を担当されたことに始まります。ですから、エゾシカの行政対策やエゾシカ肉そのものにも精通されています。


永田社長はおっしゃいました。

エゾシカは乱獲と保護の繰り返しで、結果、増えすぎ、農業を始めとする多方面に被害が拡大した。適正数を確保することとエゾシカの利用拡大することが大切」と。適正数であることは、この北海道で共に暮らす人間にとっても、食料が限られる冬を乗り切らねばならないエゾシカ自身にとっても必要なことです。 

この4月に道環境生活部エゾシカ対策課から出された資料によると、利活用率( 捕獲頭数に占める食肉処理頭数) はわずか2割です。エゾシカの命の全てを活かしたいとの思いを強くする、永田社長にも当倶楽部にとっても、この数字は今後の大きな課題と受け止めざるを得ません。

 永田社長は、地域文化への昇華を提唱されました。学校給食もその1つ。学校給食に利用することは、単純に消費量の増加だけでなく食育という面からも大きな効果をもたらすでしょう。そして、親から子へと代々受け継がれていく。それが「文化」なのですと強調されました。心に残る言葉です。 

北海道消費者協会でも取り組んでいる高等学校に向けてのエゾシカ講座。学校で開催させていた頂く価値を改めて感じました。 


いよいよ「納豆」です。

コープさっぽろが中心になって設立した官民共同出資会社が「はまなす食品株式会社」だそうで、そこで、納豆作りと、障害者の雇用や職業訓練に取り組まれます。実は永田社長、納豆が苦手!!

でも苦手だからこそ、永田社長が美味しいと思う納豆は誰もが美味しいと感じる納豆であると、日々、アイデアを出し、製品開発に取り組まれています。

季節限定シリーズ~春は桜、夏はレモン、秋はキノコ、冬は柚子。

極め付けはお正月の金粉黒豆納豆!

ぜひ、全種類、制覇してみたいと思いました。納豆は健康食品としてはもちろん、女性に人気の「アンチエイジング」の食品として、近年、とみに消費量が増えています。

ただ、たくさん食べたい、だから、安い納豆を沢山買う、ではダメなのです。「どこでどのように育てられた材料で、どのようにして作られたか」が大切ですね。愛情こめて育てた食材をを、手間かけて製品にしたものに対価を払って、大切に「いただく」…そういう食文化が大切だと改めて感じさせていただきました。


講師から参加者全員に配られたお土産
講師から参加者全員に配られたお土産

そのような「食文化」を発信するには最適な「北海道」

永田社長は「アジアの宝」とおっしゃいました。

「焦る、後追い、誤る」の3つの「あ」をやめて、夢と希望をもち連携して立ち向かう覚悟と実行カを持ちましょう!

エゾシカも納豆も、北海道も、はまなす食品も北海道エゾシカ倶楽部も、必ずや大きな花を咲かせるはすです! 

永田社長の言葉をお聞きしていると、パワーがわいてきました! 

永田社長いちおしの「梅納豆」に、訓練生が企画制作したという可愛い納豆ポーチと、アイディア満載の納豆レシピ日めくりカレンダーのお土産をいただき、頭も心もたっぷり満たされた講座でした。ほんとにありがとうございました。 

はまなす食品、次の新商品は、イカ納豆ならぬ「シカ納豆」では?!ぜひ当倶楽部と連携して実現させましょう!!   (森 裕子)


北海道が最多!野生鳥獣肉利用(2018.3.4 新聞報道より)


3月4日の北海道新聞は、ジビエのビジネス化を進める農水省が初めて調査した野生鳥獣肉(ジビエ)の利用状況の結果を伝えている。それによるとH28年度に利用された肉は全国で1283万トンあり、都道府県ではエゾシカの多い北海道が最多だったという。農村振興のためH31年度には利用を倍増させたいというのが政府の目標。それには消費者の安心感が欠かせない。そのために道は、優れた衛生管理を行うエゾシカ肉の加工処理施設を独自認証する制度をH27年12月に創設。準備期間を経て、平成28年10月に初めての認証施設の決定を行い、運用を開始。10月14日には、認証を受けた施設で加工処理されたシカ肉をPRするロゴマークを発表した。ロゴマークの付いた生肉、ソーセージやジャーキーなどの加工品は行政のお墨付き。消費者にとっては、勿論のこと、流通業者にとっても安心感のあるビジネスができる筈だ。一方、加工処理施設にとっては、厳しい基準をクリアする必要がある。


その条件は以下の通り。(北海道環境局エゾシカ対策課HPより抜粋)

1.道内に食肉処理施設を設置する食肉処理事業者であること。

2.エゾシカ衛生処理マニュアル(平成18年10月北海道作成)を遵守していること。

3.北海道HACCP(北海道保健福祉部)で、評価段階A以上を取得していること。

4.出荷する製品について、書面上でトレーサビリティが可能であること。



さて、道内に食肉処理施設は100か所くらいあると聞く。その内、認証された施設はどのくらいあるだろうか。エゾシカ対策課HPによれば、H28年10月31日時点で7施設。以後、4施設(H28.12.月22)と増えて、H29.12月には.登別と池田町が新たに認証されたので、現在13施設となっている。1割ちょっとの認証率でしかないが、どの認証施設も規模が大きいため、流通量で考えると、かなりの量が認証施設から出荷されていると北海道は考えているようだ。ジビエ利用で北海道が最多だったという嬉しいニュースの元締めは認証制度の成果だったようですね。



ロビィ君と三笠高校


平成30217日(土)の当会会合では、三笠消費者協会会長の内田克広氏から色々なお話を伺いました。さらに、マジックも披露してもらいました。

〇内田会長について

 内田会長は、長年三笠市役所で勤務をし、ゴミを堆肥にするなどの環境問題に長年取り組んでこられました。また、若いころから無線、ラジコン等機械いじりが好きで、それが高じて近年AI機能搭載のロボットも作成されたとのこと。また、マジックも趣味であるとのこと。


AIロボット「ロビィ君」

 ロボット作成に当たってロボット作成用キットを使用されたとのこと。部品が毎週1パーツ毎に送付されてきて組み立て完了ま

   でに1年半かかったそうです。

 また、組み立てただけでは動かないので、命を吹き込むために、プログラムを組み込む必要があります。

   こうしてできあがったロビィ君、初期動作不良などの困難を乗り越えて立派に稼働し、今では三笠消費者協会になくてはならな

   い 人気者だそうです。

 このロビィ君、人間の言葉に応じて、250以上の言葉をしゃべり、命令に応じた動作を行います。

 例えば、内田先生が「ロビィ君こんにちは」と言えば、ロビィ君は「こんにちは」と返答しながら、おじぎをします。

  また、「腕立て伏せをしなさい」といえば、ロビィ君は腕立て伏せを行いました。

 ロビィ君の可愛い動きに、我々一同ひきつけられました。 

 

〇三笠高校

 また、三笠高校の食物調理科についても話を伺いました。食物調理科の生徒さんは、料理の作成、お菓子の作成を日々学んでいます。

    このような形態は全国でも珍しく、日本中から学生が集まってくるそうです。

 また、技術も日本でも高いレベルにあり、

     第18回シーフード料理コンクールで水産庁長官賞
    
12回全国高校生パンコンテストで優秀賞・審査員特別賞受賞
       
33回調理技術コンクール北海道地区予選大会で入賞
 など、全国的な料理コンテストの入賞の常連となっているようです(同校HPより抜粋)


 
 ここを巣立った子供たちは日本中で料理人として活躍されているとのことでした。

2018年7月22日には、同高の生徒が作った料理を饗するレストランが三笠市内でオープンする予定だそうで、そちらも楽しみです。

〇マジック 

 最後に、内田会長からマジックを披露してもらいました。

  サイコロの目を当てる手島では、我々が決めたサイコロの目を内田先生が当てるというものでしたが、100100中でした。

 驚愕している我々に特別にしていただいたタネに、また一同唖然とさせられました。

 

〇最後に

 内田氏は、三笠市を中心に近隣地域の様々な会合に出席し、ロビィ君のお披露目やマジックを行っているそうです。特に子供たちに喜ばれているとのことでした。                                     (畠田)


食品安全委員会がシカ(鹿)慢性消耗性疾患(CWD)のファクトシートを公表(最終更新日 H30.1.29)


 鹿慢性消耗性疾患(CWD)は、シカ科の動物がかかる伝達性海綿状脳症(TSE)として知られており、感染動物は、数年の潜伏期間の後、痩せる、衰弱する、よだれを垂らすなどの症状が出て、3~4か月で死に至ります。

これまでに日本での発生は確認されていません。また、食品を介した経路も含めて、病原体であるCWDプリオンが、人へ感染することを示す証拠はこれまでに確認されていません。

一方、近年、諸外国ではCWDのシカ科動物間における感染拡大が報告されています。

食品安全員会は、これらのことを踏まえ、専門家の審査を受けた科学論文として報告されている知見などを整理し、本ファクトシートとして取りまとめた結果を公表しました。 食品安全委員会は、今後とも、CWDの食品を介した人への感染性に係る知見を収集していくとのこと。消費者として注視していきたいものです。


※ファクトシート

現時点での科学的知見を整理し、広く情報提供することを目的として作成する概要書。

※伝達性海綿状脳症(TSE)

異常プリオンたん白質(PrPSc)を原因とする人を含む動物の疾病の総称で、牛の牛海綿状脳症(BSE) の他、人に発病するクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)、クールー、めん羊等に発病するスクレイピーなどがある。


食品安全委員会 ファクトシート「鹿慢性消耗性疾患(CWD)」

出典:内閣府ホームページ:http://www.fsc.go.jp/factshee…/index.data/factsheets_cwd.pdf


「墓地犬クウの業務日誌」母ちゃんがエゾシカ倶楽部会員になりました


クウ部長(12歳)
クウ部長(12歳)

本日フェイスブックにこんな投稿が寄せられました。投稿者は1月から新しく当倶楽部の会員となった森裕子さんの愛犬クウ氏。クウ氏は森さんが所長として勤務する旭川市の墓苑の管理部長。今回はどうも、立場上、裕子お母さんに代わって、エゾシカ倶楽部への入会を世間にお披露目する役を買って出たように見受けられます。さて、お母さんは、この4月から1年間、北海道新聞夕刊の「おばんでした」に登場する予定です。皆さん、ご覧くださいね。


こんな格好ヤダ!
こんな格好ヤダ!

👩🏻北海道では昔、沢山の野生動物がバランスを保って北の大自然で生きていました。ところが人間が増え、凶暴な狼を恐れた人間は、絶滅寸前まで狼を駆除してしまいました。すると、狼に襲われることがなくなったエゾシカが増え、今では、農業や林業におおきな被害を及ぼすようになってしまいました。

今度は、エゾシカを駆除せざるを得ない状況を作り出してしまいましたが、人間の勝手で「増えすぎたから」と殺されて、ただ捨てられるのでは、エゾシカ達があまりに可哀想です。それに心を痛めた有志が立ち上がり、自然のあり方を考えて、エゾシカの有効利用を推進するために、「北海道エゾシカ倶楽部」が結成されました。

ワンコの飼い主仲間でも、エゾシカ肉は、自然の中で育っているため不要な化学物質を口にしていない、鉄分とタンパク質が豊富で低脂肪の理想的な食材と知られています。

 

🐶んで、お母ちゃんが、「北海道エゾシカ倶楽部「の仲間に入れていただいて、活動することになったそうれす❣️

だからって、クウを鹿さん🦌にしなくても…

 


「鉛弾からオオワシを守る署名運動」第2の課題


「アチラ立てればコチラが立たず」とは、このことでしょうか。

年賀状に混じって一枚のハガキが届きました。私たちが取り組んでいるオオワシ署名活動の原点である釧路市の(株)猛禽類医学研究所からです。


2011年の福島原発事故。以後、国が再生可能エネルギーへの転換を模索するのは当然のこと。何よりも地球温暖化を食い止めなければなりません。そして、クリーンエネルギーをキーワードに各地で進む風力発電。昨年は、北方領土での日露共同経済活動における優先5項目の一つに風力発電が挙げられました。その結果、何が起きたのか。ハガキはそのことを伝えてきました。 

風力発電機のブレードに衝突して死亡するワシの数が増加しているのです。これは氷山の一角。ワシだけでなく、その他の生物にも影響の無い筈がありません。多様な生物がいるからこそ私たちの生活は成り立っていますが、一方で私たちが経済活性化や暮らしの利便性を追求すればするほど、野生生物たちは追い詰められていくことを知っておきたいと思います。国が地球環境に良かれと思って導入した風力発電でさえ、野生のワシには脅威そのものだったのです。



我々だけが自然の恵みを享受するのではなく、環境に影響の少ない導入方法の検討や技術の開発が必要だと書かれています。そして最後に「我々は野生生物の立場に沿っての活動に邁進する所存です」と結ばれておりました。野生生物たちの声を私たちは聴くことができません。だからこそ、野生生物たちの立場から地球を見渡し、その思いを発信してくれる猛禽類医学研究所のような機関は重要な存在です。

■関連記事



2018.5.11。わたし達仲間で集めた署名543名分を環境省出先機関である北海道地方環境事務所に届け、環境大臣への提出をお願いしてきました。三笠消費者協会の皆さまにもご協力いただき、ありがとうございました。


2017.12.9 「 シカ肉食べよう」忘年会 豊富な鉄分にビックリ!


今年もあと一日で終わりますね。来年になる前にやっておかなきゃならないことがありました。 

忘年会の報告です。12/9の定例会の後、夜の街へ繰り出して、美味しいエゾシカ肉を食べました。すき焼きとシャブシャブですけど、さすが日本のシカだけに和風で食べるのも乙な味。鍋物には、思いのほかピッタリです。!こんなに美味しいとは思わなかったというのが、参加者一同の感想!これぞ高蛋白・低脂質・鉄分豊富という理想のお肉でございました。


日本食品成分標準表(2015年版):道庁エゾシカ対策課資料より
日本食品標準成分表(2015年版):道庁エゾシカ対策課資料より

「日本食品成分表」2015年版によれば、牛肉と比べるとタンパク質は1.7倍。脂質は1/8シカない。

エゾシカ肉100グラムのカロリーは、147キロカロリー。牛肉の1/3程度で、低カロリーです。

鉄・亜鉛・銅といったミネラル分やビタミンB2などの栄養素も多く含んでいます。

これらの栄養特性は、良質な蛋白質を必要とする成長期の子供、アスリート、貧血やダイエットに悩む女性、栄養素が不足しがちな高齢者にも向いている最優等生食材なのです。 


ジャパンSDGsアワードで下川町が総理大臣賞


 

10月29日のエゾシカフェスタで、パネリストを努めてくださった下川町の谷町長が又もや、快挙です。

12月26日。国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けて優れた取り組みを表彰する「ジャパンSDGsアワード」の第一回表彰式で、下川町が最高賞の総理大臣賞に輝いたのです。人口3000の小さな町で、困難をものともせずに次々とアイデアを繰り出しながら前進する谷町長には、私たちは以前から注目してきましたが、今回は森林資源を生かした「まちづくり」を進め、過疎化に歯止めをかけたことが評価されました。


SDGsは、「誰一人取り残さない」持続可能な世界の実現を目指し、貧困や飢餓の根絶、環境保全など17項目からなる30年までの国際目標。一昨年9月の国連サミットで採択されたものですが、国内では途についたばかりの政策。北海道では、この11月に、札幌大学の荒川理事長(前副知事)と谷町長を中心にSDGsに係る研究会が立ち上がっています。今後、全国に広がり、研究に取り組む様々な団体や企業が増えれば、間違いなく世界は理想の姿に近づいていくに違いありません。それにしても北海道の小さな町が旗手となって、世界を変えていくなんてロマンがありますね。


首相官邸にて
首相官邸にて

エゾシカ倶楽部会員からも、喜ぶ声が届いています。

谷町長の総理大臣賞受賞、本当にお目出度いことですね。町おこしのための谷町長のこれまでの地道なご努力は、関係者は誰もが高く評価していることですが、これに着目し受賞までもっていく仕組みも素晴らしいものですね。(法元)

 

お目出度いお知らせ、嬉しいですね。北海道エゾシカ倶楽部の活動にも励みになりますね。(水崎)


後日談もありますよ。

表彰終了後の飛行機で、旭川空港経由で帰町する予定でしたが、私が搭乗する便が欠航し、新千歳に振替。

結局、深夜に旭川駅に到着したため、旭川市内で一泊することになってしまいました。

受賞という朗報でしたが、落とし穴がありましたね!(下川町 谷 一之)



わんわん電車で行こう

先日、某新聞に、「公社) JR総合技術研究所」においてシカと犬の鳴き声を利用した鉄道車両とシカの接触事故を防止する手法を発表したという記事が載っていました。
電車の運行中にシカと犬の声を発信し、シカを近づけないようにするのだそうです。

なんでも
1 シカが仲間に危険を知らせる時に発する「ビュ」という警戒音を3秒ほどならし、線路近くのシカに注意喚起する。
2 続いて犬が吠える声を20秒鳴らしてシカを遠ざける。
という仕組みだそうで、同社が行った試験(時速100キロで上記を実施し、シカの目撃回数をカウントする)では、目撃件数が4割減ったとのこと。


今後、全国(北海道含む)の山間部や特定の選定区間で自動的に吹鳴する装置の開発が進められ、2018年中に実用化のめどがつけられるとのことでした。

私たちエゾシカ倶楽部では、増えすぎるエゾシカの被害を食い止めるためにエゾシカを減らそうという運動をしています。でも、本質的な解決方法ではないにしろ、エゾシカの被害防止を低コストで早く実行できるならこれもいいのではないかと思います。

これで効果があるとわかれば、将来車にも搭載するようになるかもしれません。
数十年後には、(自動運転&電気で駆動する自動車が)田舎道を通行する際に、シカ犬警報を鳴らすようになるかもしれません(素敵な光景です?)。

鐘の音で人に注意を促す「ちんちん電車」が絶滅の危機に瀕しているなか、犬の鳴き声でシカに注意を促す「わんわん電車」が増えていくことは、人間が便利はものを欲し、生態系を壊している象徴となるのでしょうか。

 

〇関連記事

忌避音を利用した鹿衝撃事故防止手法の開発( 公社)JR総合技術研究所のサイト)

 

 

日本のシカはメジャーになりました。家庭裁判所の粋な計らい!


 

シカ問題は北海道に限らない。11月20日付の下野(しもつけ)新聞(栃木県)の記事によると、シカが人里に出没して交通事故を引き起こしたり、民家に侵入して暴れたりするケースが10月以降、相次いでいるという。

県内の推計生息数は、23600頭で増加傾向、生息域も拡大しているとか。新聞配達中の男性がシカと衝突し死亡。民家のガラス戸を突き破って室内に侵入、住人がシカと鉢合わせする事態もあった。人口減少、耕作放棄地の増加、里山がなくなり森が人里まで続いてしまい、人里との境界線が無くなった。本来は警戒心の強い野生鳥獣が我がもの顔に市街地に出没する。しかも、家まで訪問されては困ります。


 この地球上は人と野生生物との陣取り競争なのだと先日、旭山動物園の坂東元園長からお聞きしたばかりである。うかうかしてはいられない。人は減っていくが彼らはネズミ算のように増えていく。どうやって彼らと共生していくか。 


 ああのこうのと考えていた矢先、成年後見人をしている私のもとに家庭裁判所からお便りが届きました。オッと!私とシカ君たちとのお付き合いを知ってか知らずか…二ホンシカの切手が4枚も貼ってあります。82円切手を一枚貼れば済むものを…。

裁判所も粋な計らいをするものですね。兎に角、日本のシカ君たちは今やメジャーな存在になりました。


苫小牧で菊地隆氏がストラップ講座


2017.11.30。苫小牧消費者協会・(一社)北海道消費者協会の共催で「もっと知りたいエゾシカA to Z」が開催された。基調講演講師は旭山動物園園長の坂東 元氏。後半は、エゾプロダクト代表である菊地 隆氏がシカ革利用のストラップ講座を行った。

これには、坂東園長も興味津々。後方の席でストラップ作りに打ち込む姿はセミナーとは打って変わってお茶目な面を覗かせた。なかなか器用で、一気に編み上げたものの最後の留めではさすがに苦戦。菊地講師に教えを乞う場面も。




松前健太氏の写真
松前健太氏

さて、苫小牧協会会長橋本智子氏の話では、会場付近の市街地には既にシカが出没しているという。この日、お会いした現役ハンターの松前健太氏によれば、苫小牧地域は全道で一番シカの数が多いとのこと。昔からだと聞いて驚いた。そういえば、明治時代に輸出していたエゾシカカンズメの工場はこの辺にあった筈。更に大変な話も聞いた。現在のハンターは6000人。10月から3月までの狩猟期間中(半年間)に1人50頭獲れたら万々歳というのだ。要は、一人のハンターが1日1頭のシカを射止めることは難しい。そして、5年後、ハンターの数は高齢化で半分に。一方のシカちゃんは容赦なく増えていく。だとすれば、坂東園長がセミナーの中で語った「陣取り競争」に人間は勝てるだろうか。

 

■関連記事


時事講座「 エゾシカ問題の最新事情を学ぶ」開催


例年「時事講座」のテーマを決めるのは頭を悩ますが、今年度は、エゾシカ問題がすんなり決まった。エゾシカによる食害や駆除、エゾシカ肉の有効利用など道民の関心を呼んでいるからだ。さらに、エゾシカ問題は駆除・有効利用に止まらず、生物多様性や生物共存などを考える上で、生きた教科書ともなっている。     


エゾシカ対策課の福田氏を迎えエゾシカ問題について懇談の写真
エゾシカ対策課の福田氏を迎えエゾシカ問題について懇談会

そんなわけで、「エゾシカ問題の最新事情を学ぶ」テーマで、10月5日(木)札幌エルプラザにおいて開催にこぎ着けた。当日は、一般市民を中心に20名を超える参加者があった。講師は、北海道エゾシカ対策課の福田氏。前半は、資料に基づきエゾシカの生態や被害状況、被害に対する対応策としての「個体数の管理(捕獲)」などについて分かりやすい説明があった。

 

一例では、エゾシカの推定生息数は、ピーク時の平成23年には約68万頭に上ったが、昨年時点では約45万頭と、3割以上減少し捕獲の成果が出ているとのこと。


後半は、今北海道が力を入れている、「エゾシカ有効活用の促進策」について説明があった。

①安全・安心なエゾシカ肉の流通

②地元食材としての定着

③エゾシカ革・角の利用の3本柱となっている。            

一つ目の「安全・安心なエゾシカ肉の流通」では、現在、捕獲頭数の約2割しか、一般販売向けの食肉処理が行われていないことから、その向上が喫緊の課題。具体的には、認証食肉処理施設(道内は11施設に止まる)の拡大と捕獲場所から食肉処理施設までのスピーディな運搬がポイントとのこと。

二つ目の「地元食材としての定着」では、エゾシカ肉の優位性(高たんぱく、低カロリー、鉄分豊富)のPRや、大手スーパーでの販売促進が不可欠。  現在、コープさっぽろやイオン北海道などで販売しているが、引き続き取り扱い店舗の拡大に取り組みたい。


 参加者から、「本腰を入れて、認証食肉処理施設を増やすべき」などの意見が出されました。今回の学習会で確認できたことは①エゾシカの生息数はここ数年減少傾向。それに伴い、農林業被害も減っているなど一定の成果が出ていること。②捕獲したエゾシカ肉の活用率(食肉処理率)は、まだまだ低く、活用の拡大が急務であること。③私たち消費者の購買行動も重要であること。毎月第4火曜日は「シカの日」。可能な範囲で、エゾシカ肉を食卓にのせる必要があると感じた。。                                                  (時事講座担当理事  星野武治)


オオワシ署名 苫前町から嬉しいお便り


私が度々フェイスブックでシェアをしている釧路の「猛禽類医学研究所」では、代表の齊藤慶輔獣医師を中心に傷ついた希少猛禽類たちを保護し、自然に返す活動をされています。齊藤医師が心を痛めるのは、エゾシカ猟に使用する鉛弾が原因で国の天然記念物オオワシが鉛中毒になり、絶滅寸前の危機にあるということです。 

世界中の人が一度は見たいと憧れるオオワシ。その生息数は世界で僅か5000羽。その内、2500羽が道内で越冬します。生態系の頂点に立つこの美しい鳥を地球上から葬り去るわけにはいきません。 

鉛弾は北海道では禁止されているものの本州以南ではOK。そこで「猛禽類医学研究所」は、ネットで署名を集め、全国での鉛弾中止を国に訴えていく所存です。必要とするのは10万人の署名。これを当該研究所のHPで知った私たちは、10万人署名の一助になればとの願いを込めて会員一人一人が自らの足で歩き回り、8月に400名分を集めました。しかし、10万人署名には、あと5万人の署名が必要です。嬉しいことに、9月末に訪れた苫前町では、署名用紙を公民館に置きましょうと快く協力を申し出てくれました。 

先日、お礼状を差し上げたところ、苫前町教育委員会の「生涯学習アドバイザー」岩村直幸様より心こもるご返信を頂きました。岩村様のご了解を得、感謝を込めて、頂いた書面を公開いたします。(武田)

 

 

高速バスの車窓から(写真)
高速バスの車窓から
留萌の海(写真)
留萌の海

再び「吹き矢」について


2017.11.6。この日の朝。テレビのワイドショーでは「稚内での吹き矢を使ったシカ捕獲」が、取り上げられていて、偶然見ました。

稚内にシカが増えた原因についての分析がありましたので、メモしておきました。それによると…

 

①稚内市は海に近いことが挙げられます。シカ達は海へ向かって懸命に歩いているのです。海水から塩分を摂るためです。その途中に市街地があるということですね。歩けばお腹がすきますから、立ち寄った民家のお庭や家庭菜園などでお野菜や花木等をご馳走になるのです。無断でね。

②秋は恋の季節であることも原因の一つ。恋い焦がれるシカ女を射止めるにはオス達は競争に打ち勝たねばなりません。栄養をつけなければ闘いのエネルギーさえ得られませんもの。体力をつけた彼らの動きが激しくなり、その行進が荒々しい情熱に満ちたとしても不思議はないでしょう。③更に温暖化がシカの増加に拍車をかけているようです。シカは雪に弱く、放送によると積雪70cmが限度。これを超えるともうダメ。華奢な足で積もった雪の中を進むには出っ張ったお腹が雪につかえてそれより先には進めないのです。その結果、餓死する仲間も多かったのですが、近年の暖冬で多くのシカ達が無事に冬を越せるようになったのです。

④最後にシカが人間を怖れなくなったことも原因の一つとか。何しろ、同じ町内で日夜、町民と同じ食べ物を食べ、寝起きしているとすれば警戒心など生じようがありません。町内会費も払わない不法移民ゆえ、憎まれてしまうのです。住民の方たちが「何とかしてくれ」と悲鳴をあげるのも最もなこと。だからと言って、山中ではないから銃は使えません。そうなると「吹き矢での駆除」が向いているのですね。何しろ、5メートルまで近寄って吹き矢を射ることができるのです。吹き矢は銃のような音が出ません。矢に仕込まれた麻酔薬が効いて15分後に倒れるそうです。シカは仲間の血を見るのが嫌いな生き物。彼らを刺激せずに別のシカも倒すことができるとあれば、駆除側にとって吹き矢使用は良いことづくめ。今後は、この手法でメスを獲ってシカの数を減らしていくとのことでした。さて・・・

 

この日の午後。札幌では行政主催で「食べて守る里山セミナー ~ドンドン活用新食材!エゾシカ~」という試食付きイベントがありました。ここでは、エゾシカ肉の主な成分が披露されました。説明によると・・・ 

カロリー:牛、豚の約1/3、脂肪分1/15、脂質:EDPやDHAを多く含有、鉄分:牡蠣貝とほぼ同等、蛋白質:2

 活用されることもなく、ただ、死んでいくだけのシカ達にも又、同じ成分が内包されていることをしみじみと噛みしめながら帰宅した次第でございます。




我が倶楽部の東野会員が訪れた稚内で撮影した写真です。遠くに希むのは利尻山。そして、サロベツ原野に屯するシカ達です。


究極のジビエ!クマ肉で焼肉定食


中原慎一会長写真
中原信一会長

エゾシカが増えたことで、最近は熊が増加。しかも市街地近くに定住していて危険です。しかし、クマを撃つことは、シカを撃つより更に難しいと生物多様性の講座などで伺っています。その熊の肉が、エゾシカ倶楽部に届きました。

 先のエゾシカフェスタでパネラーを引き受けてくださった西興部村養鹿研究会の中原慎一会長からです。

我がエゾシカ倶楽部では、誰ひとり熊の肉を見たことなく、食べたこともありません。エゾシカならぬヒグマの調理。究極のジビエ料理研究とあって、見たい!食べたい!話のタネに!と興味津々の9人が集まりました。

 しかし、熊肉レシピを知る者はいず、どうしたものか。思案の末の選択が、肉は焼き、ご飯に味噌汁、野菜炒めという定番の焼肉定食。慣れぬ手つきで肉を捌き、全員、生き生きとして働きました。一生に一度になるかもしれないクマ肉の食体験。予想以上の美味しさでした。この日、学んだことは脂身も捨てずに使うことが美味しさにつながるということ。ちなみに、捕獲されたヒグマは350kgもあったそうです。こんな体験もエゾシカ倶楽部なればこそ・・・。








エゾシカの「吹き矢」について、早速ご意見いただきました。


エゾシカ捕獲に関する「吹き矢」の件で、稚内市に問い合わせてみました。「捕獲後、どうするのか」と。答えは「原則、廃棄。薬が全身に回るので有効活用は不可」とのことでした。さて、この記事を読んでくださった方からメールをいただきました。以下です。

 

北海道エゾシカ倶楽部の皆さまへ。

ホームページをたまに閲覧させていただいております。

見るたびに、自然環境全体のことを考えて熱く語られているなあと感心しています。

さて、稚内市で吹き矢を使ってエゾシカの駆除をするという話がブログに出ていましたが、私の住んでいる市では吹き矢を5年以上前から導入しているらしいです。また、サスマタや折り畳み自転車も使用しているそうです。

 

住民から「鹿がいる」と通報があった場合、車で現地へ行き、(背広を着た)市役所の人が、折り畳み自転車に乗って片手にサスマタを持ち、口には吹き矢を咥えて追いかけるらしいです。想像しただけで可笑しな恰好です。

ただ、実際は可能な限り殺傷は避けたいので、現地へ行って見守るだけで移動するのを待ち、本当に危険な場合はハンターさんや警察等と連携するとか、、、、

 

ここで見えてくるのは、市民の安全を脅かす危険物を(可能な限り面倒なことはやらないで)除去する、という考え方です。でも、エゾシカ倶楽部さんのように本来はシカがどうして街に出没するのか原因を考え、対策を打つべきですよね。私の市でも生物多様性についての部署はありますが、エゾシカの被害と多様性について言及はしていないようです。 http://www.city.sapporo.jp/kankyo/biodiversity/

 

エゾシカ倶楽部さんのように様々な人たちとの連携を諮ることで、エゾシカの被害も減っていくのではないかと確信しております。

頑張ってください。 


エゾシカを吹き矢で捕獲?北海道に養鹿ビジネスを!


稚内市が市街地に出没するエゾシカの駆除に、吹き矢を活用するという判断をしたというニュースに驚いています。ただならぬフン害や食害。苦慮する市民の皆様のことを考えれば、当面は、やむを得ないかもしれません。しかし、駆除さえすれば、それでいいのだろうかという疑問が湧いてきます。吹き矢には麻酔薬が仕込まれています。捕獲されたシカは、その肉や角を有効活用されることもなく、ただただ廃棄されるだけということです。廃棄には費用が掛かります。焼くには大変な油を必要とし、埋めるにしても何処に埋めるか等、道内の市町村の多くは処理に困っていると聞いています。


先日、私たちが実施した「第5回 エゾシカフェスタ」では、ニュージーランドで養鹿事業を営む石川信雄氏が「エゾシカという資源をもっと活用すべきだ」と語り、エゾシカを家畜化し、道内での養鹿ビジネスを提唱したばかりです。 

 シカはお利口さん。学習能力が高く、山奥深く逃げ込み、あるいは国定公園など法律で守られた安住の地に逃げ込んでいくため、最近では、シカを獲ることが難しくなっていると再三にわたり、耳にしているところです。ジビエ、ジビエと叫んでも安定供給ができなければ、どうにもなりません。

思い切って、シカ達を家畜化してはどうでしょう。衛生的にも安全・安心な食肉として普及が進むだけでなく、養鹿場の中で生まれる次世代のシカからは、傷の無い良質な皮も得られることでしょう。現在、日本中にシカが溢れているにもかかわらず、鹿革製品は輸入したシカの皮が使われているとのことです。あの甲州印伝でさえも。 


北海道エゾシカ倶楽部 ぶらり市に今年も出展


2017年10月14日(土)午前10時~午後4時、札幌市西区の山の手会館にて、行なわれた「ぶらり市」に、当倶楽部もエゾシカの革や角製品を中心に展示・販売いたしました。 親子連れを中心に、多くの方が当倶楽部コーナーに足をとめてくださいました。

特にシカの角は子供たちに大人気で、頭の上にのせてみて、「オスってこんなに重いものを頭につけてるんだね」と、感慨深げでした。

(合同会社)エゾプロダクト所蔵のシカの一枚ものの革にも、関心が寄せられていました。天気にも恵まれ、地域の方々のあたたかさにも後押しされて、和やかな一日でした。企画段階から、小南印刷様には今年も大変お世話になりました。   (棚川伊知郎) 








エゾシカの終活も大切だが人間様の終活情報も知っておきたい


おくりびと終活フェアのちらし
おくりびと終活フェアのちらし

エゾシカの終活も大切だが、人間の終活も疎かにはできない。

札幌東急デパートで8月3日から16日まで開かれる「おくりびと終活フェア」のお手伝いを重ねている。

この間、専門家によるセミナーが一日3回。便利情報に新情報、これを聴くだけでも相当な知識の集積になる。仏教の慧眼は「知識は智慧に至る門」と説く。聴講を続けることで生老病死の最後の門である「死」に対する怖れも軽減できるかもしれない。そんな思いもあってボランティアを続けている。


時代の変化をこの目で確かめることもできる。華やかな死装束、これまた美しい御棺、骨壺、遺骨から作られるジュエリーなど展示された品々に、こんな時代になったのかと目を見張る思いだ。そして、これらの品々に直接、手を触れることができるのも、こんな機会あればこそ。全国で初めての催しというから貴重である。この機会を逃さず、多くの人に新しい情報を手に入れて欲しいと願う。






出展し、セミナーを担当するのは若い方々だが、話が巧い。若いとはいえ専門家。老後の住宅探しも頭の痛いところ。介護施設を希望する場合、札幌市内には600施設もあるという。選択肢が多ければ多いほど選ぶ側は困ってしまうが、希望に合うところを探してくれ見学に連れて行き、引っ越しもやってくれる。入居後も不便はないか見に来てくれるとなれば一つ肩の荷がおりるようなもの。名刺一枚貰っておけば、いざというとき、高齢者には強い味方となるだろう。


異色の人にも会えた。リユース、リサイクル、遺品整理、特殊清掃をも手がける湊 源道氏。スタートは学生時代というから、時代の先を見る目は確かだ。素人にはわからない情報を惜しげなく忌憚なく語ってくれた。

人生にこんな友人が1人はいて欲しいものだと、先の無い身はつくづく思った。


旭川から登壇したのは、墓苑勤務の美しい女性。(一社)終活カウンセラー協会が認定したインストラクターの森 裕子さんだ。テーマは「墓地から見える北海道の終活事情」。印象に残ったのは、「60代の終活と75歳を過ぎてからの終活は質が違ってくる」ということ。60代はまだまだ死なないという楽しみ半分での終活活動も75歳になるとそうはいっていられない。切実感が焦りに変わる。そうなると悪質業者の狙いどころとなるらしい。彼女は勤務先の墓苑に花壇葬を導入、時代に追い付くだけではなく、更に一歩先を目指す努力を怠らない。


感動するのは若い人たちのキビキビした美しい動きだ。75歳の女にはどうひっくり返っても太刀打ちできないものがある。

最後は、とっておきの人をご紹介したい。納棺の儀のデモンストレーションを行った納棺士の木村光希氏。若干29歳だが、札幌の葬儀会社の社長さんだ。甘いマスクに似合わず、イベントに対するその指揮ぶりは心憎いほど的を得ていて、常に全体を見ている。その場でファンになってしまう女性客が多いのも最もなことだと思う。

ひたすら自分たちの仕事に取り組む彼ら、彼女たちは光り輝いていた。16日まで開催されている。 

納棺士 木村光希氏の写真
納棺士 木村光希氏
納棺の儀 木村氏によるデモンストレーションの写真
納棺の儀 木村氏によるデモンストレーション


驚いた!スーパーモンスターウルフの威力

驚いた!スーパーモンスターウルフの威力


いやいや!人間の知恵は宇宙大。果てしなく広がるものだと知りました。今日の常識は明日は旧い。しかもその速度が早い。早いのです。例えば葬儀。ネットで注文するお坊さん便はもう当たり前。ゆうパックによる送骨サービス、これに驚いていたら、火葬場で収骨しないというゼロ葬もある。これに驚いていたら、車から降りずにそのまま葬儀に参加できるという「ドライブスルー葬」という新しい葬儀形式も出てまいりました。そして、混み合う火葬場で順番を待つ遺体と遺族のために「遺体ホテル」という名のホテルまで登場したというのです。


我らのシカ業界ではどうでしょうか。こちらも負けてはいません。「スーパーモンスターウルフ」なる新兵器「ロボットオオカミ」がお目見えしたのです。数日前、テレビのニュースで見たところ、野生動物が近づくと、目の部分のLEDライトが炎のように光り、首が動き、怖ろしい声を張り上げます。開いた口から鋭い牙がのぞきます。まるで、生きているようなオオカミの遠吠えにシカ達は、驚き慌て、猛スピードで山の中に逃げていきました。


内蔵スピーカーからの出力音は最大90デシベル。1キロ四方に響くそうです。夜間でも単独で作動すしますから、朝おきたら庭の野菜が全部食べられていたなどということはなくなるかもしれません。巧くいけば、罠を仕掛けたり、万里の頂上のように長い電気柵を張り巡らす必要もなくなるでしょう。

ところで、動物たちがこの威嚇音に慣れちゃったらどうするのという疑問ですが、大丈夫!現在、18種類の音声が用意されており、更に動物の嫌う人工音を組み合わせ、無限大に開発できるとのことでした。

 


このスグレモノは、北大と東京農大と北海道奈井江町の機械部品加工会社「太田精器」が7年かけて開発したということです。これを名案といわずして何と言えばいいのでしょう。これなら本物のオオカミは必要ないかも。

あー、何で私は今までこのことに気付かなかったのだろう。

アメリカからシカ角工芸美術家Mr. Gyusup 来札


アメリカのシカ角工芸美術家Mr. Gyusup 来札!


4月25日。アメリカからシカ角と黒曜石のコラボで芸術作品を創作、販売しているMr. Gyusup が来札しました。我がエゾシカ倶楽部メンバーと交流会。初めてメールを頂いたのは昨年12月。そこから、我が倶楽部の東野剛巳副代表とメール交換を重ね、今日を迎えました。札幌駅で初対面。「オー、トウノサン!」と副代表に駆け寄り、固い握手!二人の間には素敵な友情が育まれていたんですね。




 

北海道を代表するシカ角工芸美術家である宮崎亨氏先生も出迎えに加わる。太平洋を越えた二人の芸術家の出会い。懇親会の席上でさえ、限られた時間を愛おしむように、二人の間では専門知識と技量の情報交換に終始した。

 


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ヤクシカ角 VS エゾシカ角


札幌のエゾシカ皮デザイナー菊地 隆さん事務所に総勢8名でお邪魔しました。

流石はプロの部屋です。部屋一面、世の中への出番を待つ色とりどりのエゾシカ革で花が咲いたよう!


ヤクシカの角 VS エゾシカの角の写真
ヤクシカの角 VS エゾシカの角

革だけではない!当然ながらシカ角もある。シカ角は見慣れています。

痩せても枯れてもエゾシカ倶楽部のメンバーですもの。

ところが見慣れぬ小さなツノが!赤ちゃんかしら?

 

NO! No! 菊地さんは言います。「これは、ヤクシカの角なんです」。ヤクシカといえば、あの世界自然遺産に登録されている屋久島に住む小さなシカだよね。知ってはいるけど角を見るのは初めて!

何と珍しいものがあるんでしょ。この部屋! 比べてみてください。この大きさの違いを。どちらもニホンジカの亜種だけど、南と北ではこんなにも角の大きさが違うのです。ということは、体の大きさが違うということ?


だって、恒温動物では北に住むものほど体が大きく、体重も重くなる傾向があるんでしょ?(ベルクマンの法則)。ヤクシカは肩の高さは70cmほどなのに、エゾシカは1mもある。寒いところのシカに大きな体が必要なのは、体温を維持するためだとか。

菊地さんのお話では、エゾシカ一頭からは20キロの肉がとれるけど、体の小さなヤクシカからは、わずか4キロ程度。

しかし、チビッ子とはいえ、一周180キロメートル、人口13,589人(平成22年度国勢調査)の島に、約2万頭もいるのです。最近では、やはり、自然や農業への被害は大きく、北海道と同じようにジビエや革としての有効活用に向けて、機運が高まりつつあるとのことでした。



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エゾシカもいるけど「木彫りの名人」もいた!下川町からの話題!


日ハム栗山監督の実物大木彫と児玉光氏の写真
日ハム栗山監督の実物大木彫と児玉光氏
木彫の栗山監督 栗山監督 谷町長 児玉光氏写真
木彫の栗山監督 栗山監督 谷町長 児玉光氏

昨年は、300頭以上ものエゾシカを処理したという下川町!

谷町長さまから、森と木に係わる素敵な話題を頂きました。

3月5日の日曜日、札幌ドームにて、ジャイアンツと北海道日ハムのオープン戦前に、下川町で製作したチェンソーアートを寄贈されたとのこと。今回のモデルは、栗山英樹監督で、実物大の木彫。製作者は、下川町森林組合に所属し、世界の各種チェンソーアート大会でチャンピオンメダルを獲得している児玉光さんですとどまつの一本木を使用し、1ケ月掛けて製作されたそうですが、凄い!としか言えない見事な造形ですね。

 

 

 



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北海道エゾシカ管理計画(第5期)への意見提出にあたって(雑感)


北海道におけるエゾシカ対策については一期5カ年の計画により取り組みが推進され、現在進められている第4期の「北海道エゾシカ管理計画」は本年3月をもって終了するということです。

 

しかし、これまでの取り組みによっても生息数や農林被害額は減少してきたものの未だ高い水準にあることから引き続き対策の継続が必要とされ、その適正管理を図るためH28年度において第5期の管理計画を策定することになり、この度、広く北海道民に対し意見提出の募集がなされました。


そこで、エゾシカ問題に取り組む当倶楽部としては意見提出は当然のことと考え、対応しておりました処、この度、意見募集結果の通知がありました。提出した意見には、次の各項目ごとに倶楽部の意見に対する道の考え方が示されており、今後の施策を推進する上で参考とし、積極的な推進を図りたいという付言が記されております。


意見項目―北海道エゾシカ管理計画(第5期)(素案)

  1. 担い手の確保について  2. 食肉としての有効活用について 3. 皮革製品への利用について  4. 角などその他部位の利用に

  5. 合意形成について  6. 全道エゾシカ対策協議会の開催について  7.その他


エゾシカ対策は今さら言うまでもなく、全道的に増え続けるエゾシカによる自然環境の破壊、生物多様性への影響、人間社会との軋轢等々を解消し、そしてエゾシカの絶滅を回避しながら有効活用の推進に繋げていく必要があるという認識の下、その対策が今後も継続して進められることになります。


その対策である当該計画に当倶楽部が意見提出の形で関与でき、今後5年間に亘って取り組まれる施策の推進に多少なりとも反映される

ことになるであろうことを考えると、倶楽部としては日頃の地道な苦労が報いられる思いになります。

 今後とも、課題、情報を会員全体が共有する中で当倶楽部の目的実現のため地味ながらも活動が進められていくことを念願します。 

 

                                 (北海道エゾシカ倶楽部会員 小 林 孝 子)

 


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エゾシカ肉の消費が進まないのは「食文化」の影響か? 道新のモニター調査結果


エゾシカに無知な独り言です。1月14日の北海道新聞のエゾシカ肉に関するモニター調査結果を見て、今後の課題を少し考えてみました。まず、エゾシカ肉の消費が進まないのは「食文化」の影響が大きいと思います。

よく、牛肉は西日本、豚肉は東日本だといわれます。羊肉・ジンギスカンは、北海道が有名です。ただ、羊肉は消費が伸びたため輸入が主流となっています。振り返ると、最近までエゾシカ肉はエゾシカ生息数の多い地域での限定的な消費だったのではないでしょうか。一部の地域を除き、エゾシカ肉の「食文化」は発展途上と思います。 


そういう意味で、モニター結果は残念ながら現状を反映していると思います。今は、試しに食べてもらう段階ですが、今後流通の整備や生産量の安定確保が不可欠と思います。野生の捕獲は安定供給の面で限界があります。             

エゾシカの肥育などがポイントになると思います。今後、道などで、エゾシカ肉の需給計画を作る計画があるのか,或いは作ることができるのかなど知りたいことは沢山あります。今回のブログを読ませていただいて、道民としてエゾシカ問題を考えていきたいと思います。                                         (岩見沢市 星野 武志)


「何処で、誰によって、どう作られた商品か?」エシカル消費で社会を動かそう!


1月14日の北海道新聞(札幌圏)で、「エゾシカ肉、食べてますか」というモニター調査結果が報じられた。それによると「食べたいが機会がない」が最多の44%、「食べたいと思わない」が38%、「たまに食べている」は18%で、「よく食べている」は皆無だという。中でも、「食べたいと思わない」という回答が女性に多く、「クセがある」「臭みが気になる」「気持ち悪い」等の他、「豚肉や鶏肉より高い」という答えもあった。


エゾシカから森を守るため、撃たれたシカの供養のため、当倶楽部を立ち上げてまもなく5年。Hokkaido Venison Promoting Club と銘打って、シカ肉消費を一般市民に呼び掛けてきたが、この運動も道半ばであることを痛感する。


消費者団体である当倶楽部としては、「消費者基本計画」に盛り込まれている「エシカル消費」を提唱したい。私たちが買い物をする際の基準にするのは⓵品質 ② 価格 ③安全性の3つだが、これにもう一つ、エシカル(倫理・道徳)という側面を加えたものだ。


意図するところは、商品を選ぶ際、価格や品質だけでなく、その商品が「何処で」「誰によって」「どう作られたのか」等、商品の背景(生産、流通、取引の過程など)にまで、思いを巡らしての消費行動を促すものである。

世界では、貧困問題、人権問題、気候変動、エネルギー問題、資源の枯渇など、深刻な問題が山積しているが、これを消費者の意識変革で解決していこうという国を挙げての壮大な取り組みだ。従来、消費者は事業者に比べ、経済力に劣るうえ、情報の質・量、交渉力に於いて圧倒的な格差があり、弱者として扱われてきた。 


しかし、エシカル消費に心を配る消費者(エシカルコンシューマー)が数多く育てば、彼らの消費行動が世の中を変えずにはいない。消費者の力は決して小さいものではないからだ。日本のGDPのうち、個人消費が占める割合はナント6割 もある。消費者に選ばれない商品や企業は淘汰されていくだろう。社会の発展と改善に消費者が積極的に参加する社会を「消費者市民社会」と呼ぶ。エシカルコンシューマーこそが社会を動かす主役なのである。


さて、どうすることがエシカル消費になるのか。これといった正解はなく、場所と時代と社会によって決まるようだ。奨励されている基準としては、環境や被災地の復興、途上国支援、地産地消など社会的課題に配慮した商品の選択。北海道に住む私たちとしては、シカ肉を購入し、食べる消費者こそ、まさにエシカルコンシューマーといえそうである。地産地消でフードマイレージゼロ。そのうえ北海道の緑を守り、農業被害を防ぎ、環境保全に一役買うことに繋がるからである。


ライチョウが絶滅の危機!原因は?


立山室堂付近にて 
立山室堂付近にて 

12月1日。NHKテレビ朝のニュースで火打山(新潟県)のライチョウ絶滅の危機が報じられた。ライチョウは国の天然記念物。数年前、黒部を旅した時に立山室堂付近で出会っている。小さくて可憐な鳥だった。秋の保護色である茶褐色の羽毛を身にまとい、草叢に掘った穴から出たり入ったり。天敵から身を守るようにひっそりと動いていた。

一体、何があったのか?テレビの前から動けない。原因は暖冬による異変だと明かされた。火打山は標高2462メートルの高山。日本の高山帯は積雪量の多いことが特徴だ。だが、温暖化で積雪が減ってしまったことで、ここぞとばかり、平野部で数を増やし、過密化していたイノシシや二ホンジカが食草を求めて高山帯に移動、ライチョウの餌となる高山植物を食い荒らしたことが主因だという。気候温暖化は、繁殖力の強いイノシシやシカの増加を後押しする。しかも、植物の根や水を探して土を掘り起こす習性はイノシシもシカも同じ。ここまで条件が揃えば、あの小さなライチョウが叶うわけもない。いまや、お花畑は姿を消し、イネ科の植物に取って代わられた画像が寒々と映し出された。

これら高山帯に現れた侵入者の繁殖を抑える方策はないものか、ここ数年が勝負という言葉を残し、ニュースは終わった。


出会ったライチョウ君
出会ったライチョウ君

放送終了後、調べてみると二ホンジカによるライチョウ絶滅が取り沙汰されているのは、今に始まったことではなく、既に2005年頃から南アルプスなどでシカ増加の影響として危惧されていたことがわかった。

自然のバランスは1つ崩れると他の生き物全てが影響を受けていく。この変化に対応できる生物だけが生き残っていける。自然の摂理は冷厳なのか、あるいは合理的なのか。変化についていけない者は容赦なく切り捨てられる。人間とて例外ではない筈だ。自然の恵みにどっぷりと浸かりながら、生物たちを使い捨てにしている人間の未来を想う。自然がその力で人間を支えられなくなったとき、どんな形で人間に報いてくるのだろうか。


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JR北海道車内誌「 THE JR Hokkaido」とDVD「アフター・デイズ」


手にしているのはJR北海道車内誌「 THE JR Hokkaido」。列車に乗るたびに持ち帰る。貼り絵で彩られた四季折々の表紙が、巡り来る季節の変化を旅立つ人に告げてくる。頁を繰れば、そこは「知」と文学の世界。紀行文やエッセイに綴られる文章は、ため息が出るほどに美しい。ワクワクしながら表紙をめくり、毎回、用意された特集のテーマ世界に浸っていく。10月号の特集は「釧路市博物館80周年のきらめき」。釘付けになった箇所がある。「人間にとって真に学ぶべきものは、この自然界に存在するもの以外にない」という初代館長の片岡新助氏の言葉。胸えぐられる思いで自らを振り返る。たとえば森。森が作り出す酸素、土、そして水。どれ一つ欠けても生きていけないが、此の事実を真剣に考えたことはあっただろうか。母なる海は自らを汚濁しつつ人間世界のあらゆるゴミを受け入れてきた。それら自然の恵みに対し、私たちは何を以て報いただろうか。目の前の富を追い、飽くなき利便性追求のために自然を利用、追い詰めてきたのではなかったか。


自然はいつまでも受け身ではいない。逆襲は既に始まりつつある。地球温暖化はその最たるものだろう。遅きに失したとはいえ、これからでも自然を学び、自然との共生社会はどうあるべきかを考えていかなければならないと思う。

過日、DVD「アフター・デイズ」を観る機会があった。2008年にドイツで作られた作品だ。或る日、地球上から全ての人間がいなくなったら地球はどうなるかを科学的知見から想定し、映画化したものである。自然の強靭な破壊力と復元力には驚愕せざるをえない。

人がいなくなると、数日で発電施設が止まる。飼われていたペットは野生化。やがて家屋は廃墟となり、野生生物たちの住処すみかとなる。道路のコンクリートにはヒビが入る。その割れ目に植物は根を張って生長を始める。時を経てビル群は倒壊、都市だった場所は樹木に覆われ原生林と化していく。500年後には人間が暮らしていた痕跡は跡形もなくなり、驚いたことに空気も澄んでくる。「自然の生態系を取り戻すには、ただ人間が地球から立ち去るだけでいいのだ」というメッセージが流れ、「地球に人間はいらない。だが、人間には地球が必要なのだ」という最後の言葉は印象的で余韻を残す。 


 

さて、JR北海道車内誌「 THE JR Hokkaido」11月号。特集テーマは「始まっているエゾシカ新活用時代」。

エゾシカ問題が手際よくまとめられ、野生とのエレガントな共存方法を模索、提案している。

 表紙は、貼り絵作者の藤倉秀幸氏の手によるもので晩秋の名寄市。

収穫を終えた田での最後の仕事。枯れ穂を集めて火を入れている情景との解説がある。たなびく煙が郷愁を誘う。 

  列車に乗らずとも書店で手に入る。定価120円。


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栃木県は猿とクマに悩まされています


 那須山
 那須山

突然メールを差し上げて申し訳ありません。

2016.11.16。TBSの「あさチャン」のシカ被害の放送を見て、私なりに思うところがあり、メールさせていただきました。 

私は栃木県に在住していまして、職場も同県内那須地域の山あいにあります。

今回放送にあった町の人口の10倍近くのシカの数とまではいきませんが、私たちの周囲にも熊やサルが出没(一週間~長くても一ヶ月間隔)します。

鳥獣保護区域に指定されていないので、サルの駆除に関しては猟友会が実施し、一頭辺り(尻尾で確認するようです)県や町から賞金(?助成金)が出るという話を聞いたことがあります。 

地域や対象動物が違うとしても、被害問題は同様ではないのではないかと思います。

一番有名なのが日光の土産物屋にサルが侵入し食べ物を捕っていく。観光客を威嚇する等々の被害があった話もありました。


環境省や関係各省は現地を調査し、現地の住人等の声を聞いて、対策や指定一部解除等の対策を真剣に取り組むべきではないかと痛感した次第です。 

動物愛護とは聞こえがいいですが(一部では動物虐待とまで騒ぎ立てる輩もいますが)現実問題、建前や綺麗ごとでは決して済まされない問題だと思います。 

現にサルは那須地域に1978年ごろから増え始めたと、町主催の研修会で聞いたことがあり、それまでは食用や薬用、祈祷用等の理由で狩猟されていましたが、現在では、これらのものが必要無くなったのと環境の変化が原因とも言われています。


先述したシカの増加も天敵のエゾ狼がいなくなったのと保護動物に指定されているので、駆除ができなかったというのも増加の原因ともありましたので、ここでも類似した問題があるのだなと再確認した次第です。 

私個人としては、綺麗ごとではなく、そこに住んでいる人たちとそこに住んでいる動物・生き物達とちゃんと見つめあいながら暮らしていけるような環境が望ましいのではないかと思うのです。

その為には、似非動物愛護ではない真の動物愛護(時には厳しいもの→頭数調整)のための精神が普及していけばと切に願っています。                                

                                   (栃木県那須塩原市  蜂巣史雄)


「TBS「あさチャン」11月16日放送の内容」

北海道・別海町走古丹(はしりこたん)では、住民176人に対し、エゾシカはその10倍の1600頭。

走古丹地区は、風が強く雪が積もりにくい。真冬でも樹木などエサが豊富。雪が苦手なエゾシカにとって好条件の越冬地。酪農が盛んな地域なので、牧草の被害が多く、被害額は、約3億1200万円(平成26年度)に上り、被害面積は約8,147ヘクタール(東京ドーム1733個分)に及ぶ。だが、走古丹地区は、鳥獣保護区に指定されていて、環境省の許可なく駆除できないことが難点。今後の対策としては、環境省の許可を得て来月から「わな」を設置する予定。


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■今度はクマ!

3月25日の北海道新聞によると、近年、クマの市街地出没が増えたことで室蘭工業大学が札幌市民を対象に意識調査を行うとのこと。この結果を受けて、札幌市が対策に役立てるという。市街地への出没が急増した原因としては、市街地に近い山間部で繁殖が繰り返され、親離れした若いクマが人間の生活圏へ侵入していると推測されているようだ。

 

 これら「新世代bear」達は、人間を恐れない傾向にあるというから困ったもの。ここで思い出したのが、「もうひとつの北海道環境白書2」の中で語られていたエゾシカ協会専務理事井田宏之氏の言葉。(以下、原文のまま)「子ジカがたくさん生まれたら、最初の冬を越せなくて衰弱してしまうものも多いはず。それがどうもヒグマの餌食になっているようです。クマは冬眠動物ですが、最近、普通ならまだ眠っているはずの早春に、丸々太った状態で狩猟されるケースがでてきました。シカ増殖のおかげで冬季も食料を確保できるので、冬眠なしで越冬できるようになっている可能性があります(P.048)。」  deerとbearは、関係があった!

 

■命を撃つ 2014.3.21 

3月21日15:30から TVh で放送されたドキュメント番組です。

酪農学園大学の伊吾田准教授と研究室の若い学生さんたちのエゾシカへの取り組みが紹介されていました。命を撃つことへのためらい。怖れ。そして苦渋の決断。それらの感情を乗り越えながら、エゾシカに銃口を向けていく。辛い訓練です。

 

人々の幸せも経済繁栄も、まずは安全・安心の大地と豊かな自然環境があってこそ。

そのためには、野生動物と向き合い、彼らと適度な折り合いをつけていかなければなりません。その任務は誰かが引き受けなければならない。北海道の将来に向けて、その人材群を酪農学園大学が育てていることは知っていました。しかし、訓練の現場を目にしたのは初めて。眼前を生き生きと走っていたエゾシカの命を一瞬に絶つ。倒れた生命はまだ温かい。呆然と立ちすくむ学生。そうした実習のなかで、命の重み、大切さを私たちの何倍も学んでいるに違いありません。是非、頑張ってほしい。地域を守る尊い使命であることをしっかりと心に刻みました。